日本を中心として勧められているマメ科のモデル植物の一つであるミヤコグサを使った実験を行なっています。興味深い変異体候補が取れて来たので、戻し交配をすることにしました。が、今まで経験が無かったため経験者を探した所、PDの方(Tさん。芸達者でいつも感服しています)におられました。昨日は実際に手ほどきを受けたのですが、面白かったです。
ミヤコグサは開花する前(花が開く前)に自家受粉してしまうそうで、そのために花の生育ステージの見極めが非常に重要だということでした。めしべ側は授粉前のものを選び(花柱の形でわかるそうです。すっと伸びていたらもう使ってはいけないとのこと)、数ミリの花をピンセットでばらして、葯を全部ちぎり取って一晩おいておく。翌日花粉側の植物体から花粉を集めてぺたぺたつける。ということです。
ポイントは「息を止めて、心の目で見る」。
適切な花の大きさはこの写真の間で見られる花の大きさ中間くらいの大きさだそうです。なお、ミヤコグサは二つの花がつくのですが、微妙にステージがずれています。
花柱が見えると思いますが、これはもう使えません。
先端が伸びきる前に先端がカーリングしている状態のものを選ばなければいけないとのことです。
ようは経験なんでしょうね。