無事に終了しました。
結構、受けよかったのではないかなと自画自賛です。
物理ネタを発表者の田中良巳(創成、特任助教)さんがよくぞ噛み砕いてくれました。
面白かったです。ゲルって、ヘーですね。
ダブルネットワークゲルに驚きです。最初は二種類のゲルを混ぜることによって壊れにくくて、さらに切れにくいゲルができたよというくらいに考えていたのですが。奥が深かったです。
一番面白かったのは、ネッキング(買い物袋をひっぱった時に出来るくびれがのびた感じ)がこのゲルでも出来て、実はそのネッキングを起こせるということが非常に重要な特性だという所でした。
簡単に破断しないんですね。粘るんです。ガラスなんかだと硬いけど、傷がつくとそこに力がかかればパキって割れてしまうのとは大違いで、なかなか割れない。この性質が水を90%以上も含んだゲルでありながら非常に強い性質を作るそうです(1cm平方の面積に小錦が乗っかっても壊れないほど)。
実は、この現象は人体組織の軟骨やじん帯といった天然のゲル構造体も似たようなメカニズムを自然に持っているそうです(全く同じ原理ではないそうですが)。物体は亀裂が大なり小なりは入っているのが常で、ここから簡単に破断しない仕組みが生体に備わっているとのことです。さらに人間だとなおりますしね。
こういう天然物をうまく人工的に合成したのがダブルネットワークゲルだそうです。
知らなかったです。