午前は農場を再度訪問し、今度は各施設での詳細な説明を受ける。バイオディーゼルに適しているというJatrohaの栽培技術の確立を進めているということでこの植物は動物、昆虫の食害をほとんど受けないので管理しやすいということであった。生産性、土地の利用率との関係などについて質問したが、あくまでも試験的に栽培可能かどうかを調べているので生産性に関しては度外視しているということであった。この点は後から参加したINRAの研究者からも指摘を受けている。
例年、年間350mm程度の降水量であり、そのほとんどが7、8、9月に集中するということであった。2月は35mm程度なのだそうだが、三日前に75mmの雨が降ってしまい、今年は異常気象だと言っていた。乾燥地農業技術の開発に力を当然入れており、育種的な方向もあるが栽培管理がかなり重要であることを協調していた。特に、は種後に苗が生育するまでが重要であるとのことで、は種のタイミングを誤った例として試験区でもほとんど菜種(Brassica juncea)が育っていない場所をしょうかいされた。
乾燥した地面を数インチはいで、其の下にあるやや湿った土壌に種子をまく装置を開発したということでうまくいっているんだということであった。プラウで浅く土を切ってその後ろから種子を散布する機械であった。
圧巻だったのは深さ2mまでの土壌をすべて交換して、根の観察や、反復試験が可能な試験区であった。根の観察は横の鉄板をはずして、水で洗いながら観察することが可能ということでいいですね。ほしいです。
土は砂が主体で粘土が少なく、実験を行う場合はあらかじめ均一になるように混ぜた土壌を用いて実験を行える利点があるということであった。生育のそろい方は非常に良く、これは感心しました。塩ストレス、施肥、接種試験、品種比較と何でもOKだということで、実際にデータもずいぶんでているということであった。実物を見ると感動しました。