"Metabolite Profiling and Assessment of Metabolome Compartmentation of Soybean Leaves using Non-Aqueous Fractionation and GC-MS Analysis" has been accepted for publication in Metabolomics.
やったー!!
念願のMetabolomicsへの受理連絡がありました。うれしいです。
最近ではすっかり知名度が高まったメタボロミクス(症候群ではないです)手法の問題点の一つとしては、細胞内小器官内での化合物の濃度が異なることです。例えば、細胞質、液胞、クロロプラストの内部での物質濃度が違うのは教科書にも記載されていることなのですが、これを分けて測定することが困難でした。
従来からそれぞれの小器官を分ける手法はありますが、ほとんどの手法はなるべく小器官の活性をそのまま維持しながら抽出する手法を用いているため、抽出操作中の酵素活性などによって成分が用意に変化することが予想されます。そのため、非極性溶媒を用いて抽出する上に、分画してそれぞれのフラクションにわけた後にマーカー酵素の活性を測定し(これが出来ないと分けたことを認めてもらえません)、その上でそれぞれのフラクションに存在する化合物の網羅的半定量分析を行います。ただし、このフラクションは遠心分離で行うのですが、それぞれの小器官が非連続的に分画されるのではなく、どうしてもある程度重なり合う分かれ方になります。そのため、得られた化合物のデータをさらに分配に基づく推定式で各小器官への分配を推定するという手法です。(RIKENもこのような小器官への分配を考えたメタボロミクスに着手したと聞いていただけに、焦っていました)
この手法を使って、同位体の分配などの実験も可能になるでしょう。自分の中ではとてもインパクトが大きいです。が、人がいない。。。この仕事、今主力を注いでいる根圏の研究を始める前から長い間続けている研究の一環なのですが、いかんせん人がいません。ウーム。。。